山歩き日誌


♪雲取山(2017m)

  2001/5/5〜6(山小屋1泊)
《行 程》
  【1日目】
三峰口駅=大輪(バス停)=(ロープウェイ)=三峰山頂駅…妙法ケ岳分岐…霧藻ガ峰(1523m)…お清平
       …前白岩山(1776m)…白岩小屋…白岩山(1921m)…芋ノ木ドッケ…大ダワ…雲取山荘(宿泊)
       *歩行距離 約10km   *歩行時間 4時間40分   *行動時間 5時間50分  *歩数 29,908歩

  【2日目】雲取山荘…雲取山(2017m)…奥多摩小屋…ブナ坂…七ツ石山(1757m)…千本ツツジ…七ツ石小屋…堂所
       …鴨沢(バス停)
       *歩行距離 約10km   *歩行時間 4時間45分   *行動時間 5時間30分  *歩数 32,464歩


6:50池袋発の特急レッドアローに乗って、西武秩父駅へ。
乗り継ぎに10分弱しかないので、秩父鉄道お花畑駅までは、走る、走る。
ちょうどいい塩梅でホームに入った電車に乗り込み、
なんとか8:50三峰口発のバスに間にあいそうだ。
三峰口駅のバス停には、一足先に着いた姉が既に並んでいた。

大輪でバスを降り、ロープウェイ乗り場まで歩くこと10分。
既に乗車を待つ人が列を成して待っていた。
ロープウェイから見る山は、新緑に混じって山桜の白みがかったピンクがとても綺麗だ。
三峰山頂駅に着いて、身支度をする。
公衆電話から、一応雲取山荘に予約の電話を入れておいた。
残飯整理に…と今朝作ってきたサンドイッチをお腹に入れて、10:10いざ出発。

コンクリートの道脇には、紫ピンクのミツバツツジが今を盛りに咲いている。
登山道入口までの間には、良く見ると、いろいろな花が咲いている。

ヒトツバテンナンショウ(マムシ草)
ヒトツバテンナンショウ(マムシ草
マルバスミレ?
マルバスミレ?
?
コガネネコノメソウ
キケマン
キケマン
エイザンスミレ
エイザンスミレ
ロープウェイ
ロープウェイ

三峰神社のお土産屋さんの前を過ぎ、いよいよ登山道入口10:40。
ノートに記帳し、雲取山経由奥多摩方面のカウンターを5人分カチャカチャ…と進ませる。
山道になった途端、ゆりっちがトップで張り切り出した。
そのペースじゃくたびれちゃうよ、とトップを変わる。
どこで聞きかじったのか「2番目は初心者なんだよぉ!」と、ちょっと不本意そう。
ロープウェイ切符売り場に【三峰山はクマが出没します】の看板があったので
迷わず、クマ鈴をザックにぶら下げて歩いた。(初めてのことである)
妙法ケ岳分岐を左に分け、二股桧のベンチで5分休憩。

二股桧

急な斜面をジグザグ切って登り、少し行くと地図にも書いてあった炭焼平。
ここにもベンチがあったから、ここで休んでも良かったね。
太陽寺からの道と合流する地蔵峠に着いたのが11:50。
あと5分で霧藻ガ峰と指導標に書いてある。もうひと頑張りだ。

秩父宮記念碑 霧藻ガ峰 アセビ

秩父宮記念碑の前でゆきっちが記念写真を撮り、霧藻ガ峰へ到着。12:00ちょうど。
売店前は、既にお弁当を広げている登山客でいっぱいなので、すこし下りてみる。
途中『雲取山頂付近は雪が20cm位積もっているから、気をつけてくださいね』と
親切に声を掛けてくれた、山岳救助隊の3人組にまたお会いした。
ちょうど食事も終わったので、どうぞと場所を譲ってくれたのだ。
最初、山岳救助隊の方とは知らず、なんて感じの良い人達なんだろうね…と
私達は話していたのだったが、なるほど、これがお仕事だったのね。

雲行きが怪しくなり、ポツポツきそうなので30分で切り上げ歩を進めた。
あっけなく、お清平に着いた。
標識があると、つい休みたくなってしまう私達。しょうもない。
この先の急登に備えて、写真撮影を兼ねて5分ポンだ。

お清平から前白岩山への取り付きは、こんな急登から始まる。 お清平で記念撮影

前白岩山は、名前の通り、岩混じりのゴツゴツした登山道だ。
ガイドに書いてあるとおり、ここは三峰口ルートでは一番の急登らしい。
はぁはぁ、息を切らしては大きく深呼吸。
ゆっくり、ゆっくり。
高校の山岳部らしきパーティーが、「こんにちは!」と
さわやかに下りて行く。
前白岩の肩を過ぎ、前白岩山へ到着したのが、13:40。
さすがに空気は冷えてきたが、寒くはない。

前白岩山への登り 前白岩山

山頂標の下で5分休み、20分ほど歩くと、クンクンなんだかオシッコ臭いぞ。。。
おっ、小屋が見えてきた。白岩小屋だ。
とても古い小屋だ。
そしてどうやら、ニオイの元はトイレだったようだ。
ウーロン茶を補給した。1缶350円ナリ。

白岩小屋

白岩小屋を後にして、白岩山に向かう。
いよいよ怪しくなった空からは、にわかにパラパラとアラレが降ってきた。
途中であわてて、ザックからカッパとザックカバーを取り出した。
「カッパを着ると、たいてい止むんだよなぁ…」
名誉隊長の夫がつぶやくそばから、アラレの勢いはみるみる弱くなり
あら、あら、本当に止んじゃった。
でもまたきっと降るから…と、しっかりカッパを着てザックカバーを付けて歩いた。
アラレの粒がまん丸だったのが、新たな発見だった。
この辺りから、残雪が多くなり、ぬかるみも相当なものだ。
こんな所で転んだら、身もフタもないわ…そう思っていたら、
目の前で、ゆりっちが滑った。
うわっ、どろどろ。まぁ、仕方ないやね。
着替え持ってきているから、山荘までの我慢、我慢。

霧雨の中の白岩山 白岩山の妙に人馴れしたシカ

14:45。白岩山で野生の2頭のシカに合った。
2頭とも妙に人馴れしていて、手を出すと近づいてくる。
えさをやる登山者が多いんだな、きっと。
手のひらにエサがないのが分かると他の人の方へ寄っていく。
シカにバイバイして、芋ノ木ドッケを巻くように付いている道を歩く。
時々、雨が降ったり止んだりしている。

芋ノ木ドッケ

この巻き道は、残雪が多く残っている上、道幅が狭く片側が谷になっている。
ちょっと、慎重になるところだ。
でも、軽アイゼンは付けなくても、大丈夫だった。
腐りかけたような階段を降りたり、原生林のような苔蒸した中を歩いた。
雪が消えたところで、快調に飛ばし、
大ダワについたのが、15:30。
男坂と女坂の分岐点だ。
迷わず、女坂を選び、《あと30分、あと30分》と心で念じながら歩いた。
エッサ、ホイサッ!
右上に、今は廃屋となっている雲取ヒュッテを過ぎ、
まもなく、本日の宿「雲取山荘」が見えてくるはずだ。
16:00ちょうど。見えた!雲取山荘のログハウスが見えた。
こいのぼりが風に揺られているのが見えた。
ああ、そうか、今日は、子どもの日だったこと思い出した。

山荘受付で宿泊の手続きをして、2Fの8人部屋へ案内された。
あれ?貸し切りかしら、この部屋。。。とぬか喜びしたのもつかの間、
案の定、1時間後、おばさま4人組がどやどやと入ってきて、
急ににぎやかになりましたとさ。
それでも、前日の宿泊客の1/3だそうだから、満室ではなかったようだ。
小屋のスタッフは、面白そうなオヤジさん達ばかり。
部屋の真中には、豆炭ゴタツ。
ヌクヌクと暖かく、夜中も寒いというより、むしろ暑いくらいだった。

雲取山荘  0494‐23‐3338    200人収容
  ●1泊2食付 7,000円(小学生6,500円)。素泊まり4,500円 
  ●子どもの日ということで、子ども達に、布袋と山野草カードを頂いた。ラッキー!
  ●小屋前の水場【雲取の元気水】を飲むと、10年気が若返るそうです。(笑)
    たんまり飲んできました。美味しかった。
  ●有名な小屋主の新井信太郎さんの姿は、見かけませんでした。残念!
雲取山荘の前で、ハイ・チーズ!

2日目へGO!