山歩き日誌
♪鍋割山(1273m) 2001/6/3 |
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梅雨入り前の貴重な晴天の日曜日。
逃すものか…と、急遽の山行決定。
朝5時に目覚ましをかけたのに、少し寝過ごして5:40起床。
それから大慌てで、ザックに荷物を放り込んで出発。
こういう出発の仕方は、いけません。
必ず忘れ物をする羽目になります。
今回は、コンパス、筆記用具、救急セットを忘れてしまった。
気がついたのが、既に小田急線に乗り込んでから。
「絶対、ケガをするなよ!」とコドモにいらぬプレッシャーを与えると、
「絶対、道に迷わないでよ!」と切り返されてしまった。
今日忘れた道具、どうか使うことがありませんように・・・と祈りつつ電車に乗る。
寝坊をしたので、7:11発の急行となり、渋沢駅に着いたのが8:20頃。
トイレを済ませバス停に行くと、ちょうど臨時便が到着。
大倉のバス停で、靴紐を締めなおし出発したのが8:50。
この日、ボッカ駅伝があるようで、バス停周辺は参加する人と
スタッフとで妙なにぎやかさだった。
それにしても、うちの隊長は朝からキョロキョロ目を丸くしていた。
渋沢駅といい、大倉のバス停といい、あまりの変わり様に
ひたすら「へぇ〜!変わるもんだなぁ〜!」
勘が狂ったのか、西山林道に行くつもりが、
危うく、大倉尾根を登ってしまう所だった。
少し戻って、分岐地点にボッカ駅伝のスタッフがいらしたので
鍋割山へ向かう西山林道への道を確認し、軌道修正。
「雰囲気が全然変わっちゃったけど、変わらないのは養豚場だけだな!」
なるほど林道の入口周辺は、独特のニオイが強烈に鼻をついた。
思わず足早になったら、前を行くヘルメットをぶら下げている、沢登りの集団に追いついてしまった。
彼等は、二俣から勘七の沢を遡行するようで、
この勘七の沢を渡った所でお別れだった。
この二俣までは車が入れるようで、何台かの車が駐車してあった。
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二俣からは、ゲートを越えて訓練所尾根を右に分けてさらに林道を進む。
ミズヒ沢を渡り、梯子を登る。
さらにジグザグに登り高度を上げ、狭い鞍部の後沢乗越に着いた。
先行していた中高年のパーティーが既にここで休憩していたので、
休みたいのを我慢して、先に進む。
「あれ〜?休むって言ったじゃない〜!」とやはりコドモからのブーイング。
少し先に休憩場所を無理やり見つけて、
コドモ達はお握りをひとつづつと、水分補給。
さて、しばしの休憩の後は、さらに登りが待っていた。
あれ?おかしいな、なんだかオナカにチカラが入らないぞ。。。
さっきの休憩で一緒に食べていればいいものを、水分しか採らなかった私は
急にオナカが空いてダメだ、チカラが出ない。
これが俗に言う「シャリバテ」ってヤツか。
10分と歩いていないのに、もう一度5分休憩をもらい
バナナを一本食べた。
おお!なんだか元気が出てきたみたい。(単純?)
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さらに急登が続き、深呼吸しながらゆっくり登る。
それでも、5分歩いては立ち止まり、はぁはぁ。
あたりがカヤト混じりになると、展望もひらけてきた。
ずいぶん標高を上げていることに気がつき、嬉しかった。
なだらかになりホッとするのもつかの間、また登りだ。
もう間もなく山頂かと・・・何度だまされたことか。
しまいには、階段の道となり、休み休み登る。
もう間もなく山頂だからと、先頭をコドモ達に譲ると
あっという間に姿が見えなくなった。
くやしいことに、追い付けない。
3人にすっかり水をあけられ、取り残された私は一人トボトボ歩く。
目の前に鍋割山荘が見えてきた時には、嬉しかった。
「やーっと、着いたーーー!」
みんなに遅れること、5分?
コドモ達は、山荘入口の「氷」の文字を見つけて大喜び。
「お父さんと買ってくるね!」と元気がいいこと。
「んじゃ、お母さんはメロンを頼むね。」と言い放ち、
シートの上で大の字になり、グロッキー状態。
「うう!眩しい!」タオルを顔に掛け、しばし放心状態。
今日の敗因を考えてみた。
エネルギー補給のタイミングとペース配分がまずかったのか。。。
「かき氷だよーー!」とコドモ達が戻ってきたら、
ゲンキンなもので、急に元気が出て飛び起きた。
山荘の主、ゴウリキ草野さんのボッカのお陰で食べられるかき氷。
里で食べる氷の何倍も美味しかった。
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順番待ちの鍋焼きうどんも、思ったほど待たずに順番がきたようだ。
というのも、氷を食べている間に、名前を呼ばれていたようで
そろそろかな…と氷の容器を返しに言ったら、
『何度も呼んだんですよ!近くにいてくれないと!』と、注意されてしまいました。
・・・ごめんなさい。
しかしながら、評判の鍋焼きうどんは、本当に具沢山で美味しかった!
暑い時に食べるうどんも、オツなものですよ!
ごちそうさまでした♪
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鍋割山頂は、明るい広場と言う感じの所だ。
眼下には、秦野の町が見渡せる。
それぞれが、適当な場所を確保しお弁当を広げたり、
ゴロンと横になって昼寝をしたり。。。と
青空の下で、思い思いに過ごしている。
方位盤が置いてあったので、富士山の方角を探した。
残念ながら、富士の姿は全く見えなかった。
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小1時間休憩し、下りは同じ道を降りるのもつまらないので、
金冷ノ頭まで伸びる尾根道を、小丸を過ぎた訓練所尾根への分岐まで進んだ。
この尾根は、鍋割山稜と呼ばれ、ブナやモミジが生い茂る
自然林の美しいところとのこと。
なるほど、新緑のアーチの中、ゆるやかに登降するこの道、
とても雰囲気の良い道で、とても気に入った。
途中の見晴のよい、風の通り道となっているところには
ずーっと居たいくらいだ。
この辺りには、トウゴクミツバツツジがまだ咲いている所もあり、
緑の中のアクセントとなっていた。
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訓練所尾根への分岐を右に折れ、二俣目指して一気に下る。
見晴が良く、平行している大倉尾根が良く見えた。
花立山荘が見えた。
登っている蟻のような登山者達が見えた。
今度は、塔ノ岳まで行ってみたいな。。。そんな気持ちになった。
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急坂を一気に下る。
すぐに樹林の中となり、先ほどの眺望はあっという間に消えた。
コドモ達が先頭となり、転がるように降りて行く。
おいおい、見えなくなるまで降りるなよ…。
身体の重い大人は、後から追いかける格好となる。
「ヤッホー!」
姿は見えねど、声は割合近くだ。
そんなに遅れは取ってないぞ・・・と追いかける。
前方に人影は全く見えなかったけど、30分ほど降りたところで
やっと、パラパラと休憩している先行者に出会った。
ベンチのある所で、先頭を歩いていたコドモが
「あれ?まっすぐ行くと、なんか変だよ。道じゃないみたい。」と言って立ち止まった。
ベンチで休んでいた二人のおじさんが、ニコニコしてこっちを見てる。
よく見ると、道はそのベンチのおじさんの前を通り、左に折れていたのだ。
「よく気がついたね。」とおじさんに誉めてもらい、
ちょっと嬉しそうなコドモ達。
うん、うん。本当に良く気がついた。エライぞ!
だいたいコースタイム通りに二俣に下り着いた。
再び西山林道を淡々と歩き、再び養豚場のニオイを嗅ぎ、
大倉のバス停に戻ってきた。
![]() マルバウツギ |
![]() ウツギ |
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![]() クワガタソウ |