山歩き日誌


♪伊豆ヶ岳(851m)

    2000/11/5
 《行 程》
    正丸駅…馬頭さま…主稜線…伊豆ヶ岳(851m)…高畑山(695m)…天目指峠…子ノ権現…吾野駅
     *歩行距離 約14.5km     *歩行時間 約6時間
     


今日の天気が確実に晴れというのを、朝確認してから家を出た。
西武秩父線正丸駅、9時50分に歩き始めた。
30分ほど舗装道路を行くと、
馬頭尊が祭られている「馬頭さま」と呼ばれる分岐に出る。
正丸峠へ向かう道を右に分け、左の杉林の中に入って行く。
沢沿いの道を少し行くと、また分岐に出る。
名栗少年自然の家への道を右に分け、さらに進むと
「泣き坂」と呼ばれる急斜面に出た。
前に来た時は、ここを下りに使ったものだから
まさに、泣きながら(?!)下りたものだった。
ここは、裸地化して根がむき出しだったりかなりやせているという印象。
斜面にはロープがあるけれど、かなりの急斜面の上、滑りやすいので
ロープと立ち木を頼りに、這いつくばるようにして尾根上へ出た。
緩やかな尾根を抜けると
正丸峠からの道と合流し、ベンチのある広場へ着いた。
さあ、ここからが今日のハイライト。
いよいよ男坂に挑戦だ。
幸い、前を登る人も後ろに続く人も今はいない。

いよいよ男坂に挑戦! ひゃ〜、まるで壁だぁ〜!

コドモ達は、Vサインする余裕を見せながら男坂へと向かった。
だが、ほとんど壁のような岩場に取り付くと
「ど、どこに足を乗せたらいいの!」
「次は何を動かすの?手?足?」
「同じ鎖にふたりでぶらさがっちゃダメだよ!」
まったく真剣そのものだ。
上から隊長がアレコレと指示しながら
3点確保の練習だ。
確かに浮石が多いので、注意が必要だ。
くれぐれも落石を起こさないように、注意して登った。
あせらず、騒がず、ゆっくりと。
ふ〜。男坂の岩場を無事登り終えて振り返ると
爽快な風景が待っていた。
あとから登ってくる人の邪魔にならない
ちょうど良い場所に逃げてから、ゆっくりと眺望を楽しんだ。

ヤッポー!すばらしい眺め。

「ここを登れたから、槍ヶ岳も登れるかな〜」
と調子に乗っていい気になって言ってみた。
「う〜ん…」隊長はまだまだだぞ!という顔付きでうなっているだけだった。
あこがれの槍ヶ岳を登れる日はいつだろう…
ひととき展望を楽しんだ後は、
岩峰を回りこんで、伊豆ヶ岳の頂上へほどなく到着。
持ってきたインスタントラーメンとおにぎりで昼食だ。
ぽかぽか陽気で、じっとしてても暖かくて気持ちいい。

伊豆ヶ岳山頂で、敬礼! 山頂の葉は、やっと色づき始めたところ。

★★山頂の葉は、やっと色づきはじめたところ。★

さて、お腹も一杯になり,時計をみると午後12時45分。
子の権現までは、参考コースタイムで2時間半。
吾野駅まではさらに1時間10分。
楽して下山してしまおうか、子の権現まで縦走してみようかちょっと迷った。
縦走するとなると、日暮と追いかけっこになる可能性も十分ある…。
結果、天気も良いし、体調も良いし「行ってみよう〜!」とあいなり
一路、子の権現を目指すことにした。
山頂からはいきなり急坂を下りることから始まった。
あとは、下りてはまた登り・・・の繰り返し。
あたりまえのことだけど、
「あ〜!せっかく登ったのにまた下りちゃうの〜!」
「もったいな〜い!」
展望のない静かな樹林の中を、撮影会(?)をしながら歩いた。

シルバニアファミリー森の撮影会

途中高畑山のベンチで少しだけ休み、先を急ぐ事にした。
おや、水分が心もとなくなってきたぞ。
2.5リットル持ってきたけど、ちょっと足らなかったようだ。
売店は子の権現までないので、大事に飲むことにしよう。

何回登降を繰り返した事だろう。
展望のない道は、子供達にはちょっと退屈だ。
あんまり人に出会わないので、大きな声で
「ヤッホー!」
誰かからのこだまを期待したり
歌を歌ったりしながら歩いた。

あ〜、退屈だなぁ〜。

天目指峠へ着いたのが、午後2時半。
さあ、もうひと頑張りだ!と励ますも
お疲れ気味のコドモ達。
やっぱり山の中の14.5kmは大変だったかな〜とちょっと反省。
車道を横切り、また山道を登っていく。
西陽が照りつける見晴らしの良い斜面に出た。
ここは、暖かいというよりかなり暑い。

方角的には棒の折山方面だろうか…?

しばらく行くと,竹寺への分岐に出た。
左へ道をとり子の権現への道標にしたがって歩く。
車道に出て少し歩くと、そこが子の権現だ。
ここのモミジは、綺麗に色づいていた。
コドモ達は何が嬉しいって、飲み物にありつけた事が
1番嬉しかったそうだ。
そうか、そうかよく頑張った!

子の権現のモミジ 子の権現をあとにして…

お土産屋さんで買った「ねぎ味噌せんべい」を食べながら
吾野駅に向かって山を下りて行った。
これがとても美味しくて、あっという間に袋だけになってしまった。
登山道が終ったところに浅見茶屋があるのでそこでまた買おう…と
思ったのだが、残念な事に置いていなかった。
子の権現のお土産屋さんにしか置いていないらしい。
引き返してでも買ってくれば良かったかも…と思わせるほど
それは、美味しかった。

「ねぎ味噌せんべい」はおすすめの一品です。

登山道が終り、林道を下りて行くと
手打ちうどんが美味しいと有名な「浅見茶屋」がある。
うどんを頂いて行きたいところだが
駅まではまだ後45分くらい歩かなければならない。
日の暮れもいよいよ近いので、ビールとジュースで休憩だけした。
茶屋のご一家はとても親切で、あと2〜3週間もすると
この辺りはすごく綺麗な紅葉になるんだよ、と教えてくれた。
去年の燃え立つような紅葉の写真も見せてくれた。
じゃ、今度は「手打ちうどん」と「紅葉」と「温泉」を目的に
また来ようかな…と心が動いてしまっている。

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